『信じる。たったひとつ、それだけのこと。』あとがき

2024/03/04

あとがきまでご覧いただきありがとうございます。 長いのでお暇なときにどうぞ。 【山姥切国広の修行、私と彼について】 弊本丸の山姥切国広を修行に送り出したのが某年の2月28日、帰ってきたのが3月4日です。 あまりマメな審神者ではなかったので、プレイ開始当初から各刀剣男士の顕現日や修行帰還日は記録していませんでしたし、今もしていないのですが、彼の日付だけは覚えています。 「極めてからの方が長くなった」「日付を覚えているのは山姥切国広だけ」という話を以前から書きたいと思っていて、今年なんとか形にすることができました。 本当は去年書くべきネタだったようなのですが(算数ガバ)、私の心境としても今年で良かったと思いますし、とうらぶ九周年の彼の言葉を取り込むことができたので、今だから書ける作品になったなと思います。 さて、私の作品の読者様方には既に察されているだろうと思っているのですが、私はわりと自己投影型の夢創作者です。 とうらぶは特にその傾向が強いです。仕方ないね「とある本丸」の都合が良すぎるからね。 なので、作中の審神者さんが私の心境の代弁をしていることが多いです。 とうらぶの二次を書いてpixivに上げ始めた頃は、いろいろあって本当に精神が参っていて、それが影響して審神者さんにも自信の無い言動をさせてしまっていました。 『催花雨』(未移植)が最たるところです。 そこから年数が経ち、そこそこの数の作品を書き、私生活も徐々に変化し、今はかなり精神状態も落ち着いてきています。 審神者さんも、彼女の本丸でのあれこれ(主に未移植の長編2本)を経て、見事「諦める」ところまで辿り着いてしまいました。 私にとっても、彼女にとっても、時間と「山姥切国広のせい」です。 「似た者同士」な一人と一振りです。 私の書ける幅が狭いといえば本当にその通りなのですが、山姥切国広という刀剣男士には、共感できるところ、というか、自分の境遇を重ねやすいところ、があるなと常々思っていて、その結果が私の作品になっています。 プライドを捨て切れないところとか、承認欲求が強めなところとか。 自信を失って自己嫌悪(どころか自己否定)ばっかりしていたときも「私と同じだ」と思えたし、でも私の国広は既に極めていたので「彼はもう乗り越えて先に行ってしまった」とつらくなったし、……他にもいろいろ、私としては重ねやすい部分があって、そこが山姥切国広に落ちる要因になっているな~~~と思っています。 この作品を書くために、Twitterの過去ログを見返してプレイ初期から最近までの自分の言動を振り返ったり、周年台詞を見返したり、それに対する私の深読み考察を読み返したり、過去作を一通り読み返したり、いろいろしました。結果、過去回収回になりました。 なので、なんかこう、最終回とかエピローグとか、そんな雰囲気が若干出てしまっている気がします。 【刀剣乱舞九周年の台詞について】 山姥切国広(極)の刀剣乱舞九周年祝辞、 「俺が傑作であると信じてくれた想いに応える」 というのがずっと心に掛かっていて。 だって、「俺は偽物なんかじゃない。国広の第一の傑作なんだ……!」と、彼自身が言っていた。私はそれを信じた。ただそれだけのことなのに。って、思うんです。 私としては、彼がそう言うから、ああそうなんだな、って受け入れただけなんです。 それは、刀剣乱舞を始めた頃、刀のことを知らなかったからでもあるかもしれません。 今は刀のこともいろいろ知って、いろいろな刀を見て、でも、その上で、やっぱり号「山姥切」国広という刀は、とても煌びやかで勇ましくて美しい刀だなと、刀工國廣は古作に倣った見事な作をいくつも生み出し、優秀な弟子を何人も輩出しているすごい刀工なんだなと、そう思うんですよね。 (作中で彼に「たかが写し」って言わせたけど、「たかが」とか私一切思ってないからな……!) ゲームプレイに視点を戻せば、作中でも述べた通り、私が初期刀に選んだ彼は、誉泥棒だったんです。 初の打刀の中ではトップクラスに機動値が高くて、今思えば気力値も高かったんだなとわかるわけですが、本当に、出陣させると誉をかっさらってくる男士だったので、レベルが伸びすぎないように近侍(=第一部隊隊長の時代)を外すこともあるくらいでした。 それで、内番でも、消極的な理由だったかもしれませんが、嫌がらないで仕事をしてくれて。他の男士たちが嫌がりがちな畑当番でもなんでも、嫌がらずに(?)やってくれたことが、新米審神者だった私にはすごく嬉しかったんです。いろいろ言いはするけど、すごく真面目で頼れるんだよなって、思っていました。 その、つまり、何が言いたいかというと、 私が刀剣男士・山姥切国広のことを信じるのは、すごく自然なことで、何も特別ではなかったんです。 そういうわけだったので、この「信じてくれた」って彼の言葉に、すごく、なんだろう、ずっと言葉にできずにいるんですが、びっくりしたというか……困惑したというか……。 私にとってはなんの不思議もない、彼を「信じる」という、ただそれだけのことが、彼にとってはすごく大きかったらしい、ということが、本当に、驚きだった、んですよね……。 私、そんな大層なことしてないよ? って……。 それが作中にも審神者さんの困惑として出ています。彼が勝ち得た信頼なのに、と。 さて、それはそれとして、そこで「俺は俺のできることをこれからもやっていく」って、堅実なところを見せるのが彼らしいなと思いました。以前にも言っているんですよね、その言葉。 今確認したら六周年の時だったんですが、「俺は俺のできることをするだけ。それが確かだ」って言ってる。 たぶん普段の彼の言動からすると、「主の命に従って敵を斬る」くらいの内容かなーと思いますが、その一歩一歩を着実にこなしていこうとするところ、良いなぁって思います。コンディションの波があまり無さそう、無いように気を使っていそう、という、信頼(偏見)があります。 極めた彼の自信と堅実さから来る安定感、素晴らしいと思います。これだから頼ってしまうんだよなぁ……。 そんな感じ。 あと何か……何か書くべきことあったかな……。 思いついたらまた追記します。今回はここまで。